エリカ

エリカの花
写真 エリカ・オアテシー ' ウインターファイア '
撮影時期 2008.12.29
撮影場所 開花株購入

科名・属名

ツツジ科
エリカ属

園芸分類

常緑低木

別名

ヒース

原産地

南アフリカ、ヨーロッパ

用途

庭植え、鉢植え

花期

11〜4月

【エリカについて】

エリカは、ツツジ科エリカ属の常緑低木で、ヨッロッパ原産種と南アフリカ原産種に大別されますが、流通している多くは南アフリカ原産の種類です。ヨーロッパ原産の種類は、カルネア(E. carnea)などで、耐寒性は強いですが高温多湿を嫌います。

また、南アフリカ原産の種類は半耐寒性でヨーロッパ産の種類よりは耐暑性がありますが、それでも日本の夏の暑さは厳しいと言えます。

園芸店やホームセンターなどでよく見かけるエリカは、スズランエリカE. formosa)、ジャノメエリカE. canaliculata)、カナリーヒース(E. blandfordia)、淡雪エリカ(E. sparsa)、それに種間交配種のヒエマリス(E. × hiemalis)の‘クリスマスパレード’、オアテシシー(E. oatsii)の‘ウインターファイア’などです。

エリカの中ではジャノメエリカを除くと、他の多くのエリカは高温多湿に弱いので温暖地ではやや育てにくい植物です。しかし、冬場に出回ることもあって、園芸店やホームセンターなどで見かけると1鉢欲しくなる魅力をもっています。

【栽培メモ】

残念ながら、ジャノメエリカを除いては、買った時と同じように翌年も花を咲かせるのは難しいですが、花もきれいなので一年物と思って花を楽しむことにしています。

【エリカの概要】

エリカの花

樹高

自生地では2mを超える種類もありますが、ジャノメエリカを除くと20cm〜1mほどになります。

小さな花を枝にこぼれそうなくらい一杯につける花木で、人気があります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 弱い

ジャノメエリカ以外は夏の高温多湿を嫌います。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

※ 1年だけ育てる場合:やさしい

※ 翌年も育てようとする場合:(温暖地では)かなり難しい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Erica spp.

学名の説明

Erica・・・・・ギリシャ語の erion(軟毛)が語源です。

canaliculata・・・・・「小管の」、「細管の」

formosa・・・・・「美しい」、「きれいな」

blandfordia・・・・・ブランドフォード侯爵であった George Spencer-Churchill への献名

sparsa・・・・・「まばらの」、「疎の」

oatsii・・・・・(※ 未詳)

melanthera・・・・・「黒い葯のある」

【主な種類と品種】

ジャノメエリカ
E. canaliculata

耐暑性が強く、また、比較的耐寒性のある種類で、関東以西の温暖地では庭植えができます。

スズランエリカ
E. formosa

南アフリカ原産です。スズランのような形をしたエリカで、園芸店やホームセンターで最もよく見かける種類のひとつです。

カナリーヒース
E. blandfordia

南アフリカ原産の黄色の花が咲くエリカです。(写真:上から2枚目)

淡雪エリカ
E. sparsa

南アフリカ原産で、薄いピンクの花が株いっぱいに咲きます。

オアテシー
E. oatsii

南アフリカ原産の冬咲きで、朱鮭色の花が咲きます。‘ウインターファイア’はオーストラリアで育成された園芸種です。

メランセラ
E. melanthera

南アフリカ原産の小さな花がびっしりと付く小型のエリカです。(写真:下から2枚目)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ やや酸性の土を好みます。

※ エリカは、過湿に弱いですが、水切れにも弱いので注意します。

植え付け

エリカの花

一般には、12月になって園芸店に開花株が出てきますので、これを買って育てます。流通している多くが寒い時期に花を楽しむ種類ですので、鉢での栽培になります。開花株は、春まで待って植え替えます。

鉢植えの用土

ツツジ科ということがあるかもしれませんが、やや酸性の土を好むので、鹿沼土とピートモスを7対3程度に混ぜ合わせた用土、あるいは、赤玉土、鹿沼土、ピートモスを2:2:1程度に混ぜ合わせた用土などを使います。

置き場所

日当たりと風通しのよいところに置いて育てます。ただし、温暖地の場合は、夏は半日陰〜明るい日陰に移します。

また、過湿を嫌うので、長雨が続きそうなときは、雨の当たらないところに移します。

植え替え

植え替えは、毎年、若しくは2年に1回、4〜5月頃行います。園芸店やホームセンターで販売されている開花株は、総じて鉢が小さくて根詰まりしている場合が多いので、その場合には根鉢を少し崩して一回りもしくは二回り大きい鉢に植え替えます。

剪定

植え替えに併せて、花の終わった枝を三分の一から半分くらい切り戻して、全体の樹形を整えます。また、混み合った枝を切り取っておきます。

日常の管理

用土が乾き始めたら、水やりをします。エリカは、過湿に弱いですが、水切れにも弱いので注意します。

夏の管理

エリカは夏の暑さに弱いことから、鉢植えは半日陰に移し、水やりはやや控えめにします。

エリカの花

冬の管理

南アフリカ原産種は、寒さに弱いので冬の間は室内で育てます。

ふやし方

繁殖は、5〜6月に挿し木ができます。花芽のついてない枝を5〜6cmほど切って、バーミキュライトなどに挿します。

肥料

春と秋に液肥を月2回ほど与えます。多肥にすると花付きが悪くなります。

病気・害虫

アブラムシやカイガラムシがつくことがあります。

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