クリーピングベロニカ

ベロニカの花
写真 'ミセスホルト'
撮影時期 2008.7.5
栽培状況 庭植え

科名・属名

オオバコ科
クワガタソウ属

園芸分類

宿根草

別名

西洋ルリトラノオ

原産地

ヨーロッパ、コーカサスなど

用途

庭植え、鉢植え

花期

5月〜7月

【クリーピングベロニカについて】

クリーピングベロニカというのは、ほふく性のベロニカにつけられた便宜上の呼び名で、固有の種類を指すものではありません。主に、ヨーロッパ原産のベロニカ・プロストラータ(V. prostrata)とコーカサス、ウクライナなどが原産のベロニカ・ペドゥンクラリス(V. peduncularis)の品種が栽培されています。

丈夫で、夏の暑さもそれほど苦にしませんので、立性のベロニカよりも耐暑性が強いと言えます。立性のベロニカの花も魅力がありますが、ほふく性のベロニカの花も一面に咲くとなかなか美しいものです。

【栽培メモ】

ほふく性ですので、もっぱら小型のプランターで育てていますが、香南市野市町の暑さをさほど苦にせず、夏を越しています。

【クリーピングベロニカの概要】

ベロニカの花
‘オックスフォードブルー’(撮影日 2016.3.5)

草丈

草丈は、10〜15pほどで、横に広がっていきます。

花は、ピンクやブルーの花色があります。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 比較的強い

耐寒性は勿論、耐暑性も比較的強いと言えます。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Veronica spp.

学名の説明

Veronica・・・・・キリスト教の聖者 St. Veronica に因みます。

prostrata・・・・・「平臥した」、「横になった」

peduncularis・・・・・「花柄のある」、「花梗のある」
 ※花柄(かへい)又は花梗(かこう)とは、花序を支えている茎のことです。

【主な種類と品種】

ベロニカ・プロストラータ
V. prostrata

ヨーロッパ原産で、草丈は低く、カーペット状に横に広がります。ピンクの花が咲く‘ミセスホルト’などの品種があります。

ベロニカ・ペドゥンクラリス
V. peduncularis

コーカサス、ウクライナなどが原産で、こちらもほふく性のベロニカで、ブルー系の花色が多いようです。‘オックスフォードブルー’(写真中)や‘ジョージアブルー’などの品種があります。

'ウォーターペリーブルー'
'Waterperry Blue'

本種は、ベロニカの種間交配種のようです。やや淡い水色の花が咲きます。(写真:下)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 庭植えの場合は、午後は日陰になるところや半日陰が適しています。

※ 鉢やプランターで育てる場合も、夏場は半日陰に置くようにします。

植え付け

庭植えはもちろん、鉢やプランターで育てるのにも向いています。植えつけは、春は3月中旬〜4月上旬、秋は10月〜11月上旬ごろが適期です。

花壇に植える場合は、苦土石灰を少し撒いてから、幅30〜40p、深さ20〜30cmほどの土を掘り起こし、掘り上げた土の3割程度の腐葉土(又はバーク堆肥)と化成肥料を入れます。それから、庭土とよく混ぜ合わせてから植えつけます。

鉢やプランターで育てる場合は、深鉢よりも径の大きな浅めの丸形プランターが向いています。

鉢植えの用土

鉢やプランターの用土は、市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を7対3程度に混ぜたものなどを使います。

ベロニカの花
'ウォーターペリーブルー'(撮影日 2019.4.8)

植え場所・置き場所

花壇に植える場合は、日当たりや水はけがよい場所が適していますが、夏の強い日差しと高温がやや苦手ですので、温暖地では、午後に日陰になるところや半日陰での栽培をおすすめします。

鉢やプランターも、秋から春は日当たりのよいところで育てますが、夏場は半日陰に置くようにします。

植え替え

鉢やプランターの植え替えは、できれば毎年、春又は秋に株分けを兼ねて行います。鉢から抜いて、古い土を適宜に落として新しい用土で植え替えます

庭植えの場合、3〜4年ほどたつと株が混みあってきますので、株分けして植え替えます。

株間

かなり横に広がりますので30〜40cmほどにします。プランターは径の大きな丸形のプランターに1株を植え付けます。

日常の管理

過湿を嫌いますので、鉢やプランターに植えた場合は、鉢土の表面が乾いてから水やりをします。

冬の管理

耐寒性がありますので、戸外で冬を越します。鉢やプランターに植えている場合は、水やりは少なくしますが、鉢土が乾いたら晴れた日の午前中に水やりをします。

肥料

鉢やプランターは、植え付け時に緩効性肥料を与えます。後は、1ヶ月に2〜3回程度液肥を与えます。

病気・害虫

病気は特にありませんが、水はけが悪いと立ち枯れ病が発生しやすくなります。アブラムシが発生したらオルトランなどで駆除します。

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