ラケナリア

ラケナリアの花
写真 'クォードリカラー'
撮影時期 2007.2.18
栽培状況 鉢植え(室内で管理)

科名・属名

キジカクシ科
ラケナリア属

園芸分類

秋植え球根

別名

アフリカヒヤシンス

原産地

南アフリカケープ地方

用途

鉢植え

花期

1〜3月

【ラケナリアについて】

ラケナリアは、南アフリカのケープ地方原産のキジカクシ科の秋植え球根です。草姿、花の色、形が非常にバライティに富んでいますので、とても魅力がある球根です。

鉢植えで楽しみますが、室内で管理すれば早くから咲き始める品種もありますので、花のない時期に楽しむこともできます。

ラケナリアの花

種苗会社のカタログに載ることが比較的少なかった球根ですが、最近はよく見かけるようになってきました。また、ネットで検索すれば、いろいろな種類、品種を手に入れることができます。

ときおり開花株を園芸店やホームセンターなどでも見かけることがあります。

【栽培メモ】

植え付け直後、水やりをしなくても芽が出てきます。それから少しずつ水やりを始めるようにしていますが、そのやり方で問題はありません。後は、寒さに気をつけるだけで栽培はいたって簡単です。

気温が高い時期でしたが、植え付け後に水やりをし過ぎて過湿になったため、球根が腐ってしまった経験がありますので、その点だけは注意しています。

【ラケナリアの概要】

ラケナリアの花

草丈

草丈15〜25p程度です。葉に褐色の斑点がある品種もあります。

とても変化に富んだ色、形の花を咲かせます。

筒状の花やムスカリのような小さな壺型の花が咲きます。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 やや弱い
耐暑性 (夏は休眠)

秋植え球根ですが、やや寒さに弱いので注意します。

私は、霜の当たらない軒下に置いていますが、特に問題はありません。

ただし、温暖地以外は室内に取り込んだ方が安全です。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Lachenalia spp.

学名の説明

Lachenalia・・・・・スイスの植物学者の Wrrner de Lachenal への献名

aloides・・・・・「アロエ属に似た」

aurea・・・・・「金色の」

quadricolor・・・・・「4色の」

viridiflora・・・・・「緑花の」

contaminata・・・・・「斑点のある」、「汚濁した」

mathewsii・・・・・南アフリカ共和国のカーステンボッシュ国立植物園の最初のキュレーターの Joseph William Mathews の名前に因みます。

【主な種類と品種】

オーレア
L. aloides var. aurea

最も普及している品種で、花は黄橙色です。よく増えます。(写真:最下段)

クォードリカラー
L. aloides var. quadricolor

こちらもアロイデスの仲間で、花弁が赤から黄色に微妙な色合で変化します。弁先は濃暗赤色です。

ヴィリディフローラ
L. viridiflora

水色のような微妙な花色が魅力的な品種です。(写真:上から3枚目)

オルキオイデス
L. orchioides var. glaucina

淡いブルーからパープルへのグラデーションがとても美しい原種です。(写真:下から2枚目)

コンタミナータ
L. contaminata

白花で、花弁の咲がほんのりと赤く色づきます。

マシューシー
L. mathewsii

黄色の品種です。(写真:上から2枚目)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 芽が出るまでは水やりを控えた方が安全です。

※ 冬は、室内の日当たりのよい窓辺に置きます。

植え付け

過湿を嫌うことと寒さにも強くないので、鉢植えで育てるのが一般的です。比較的小型の球根植物ですので、栽培や花を楽しむ上でも鉢植えが適しています。

ラケナリアの花

9月中旬〜10月中旬が植え付けの適期ですが、その時期であれば球根を入手したらすぐに鉢に植えます。ただし、気温が高い時期に植え付けたときは、少しだけ湿った程度の用土を使い、しばらく水やりはしないほうが安全です。

私は、始めから乾いた用土に植えていますが、涼しくなってくると、乾燥したままでも芽が出てきますので、それから少しずつ水やりをします。後の生育が早いので急ぐ必要はありません。

鉢植えの用土

用土は、水はけのよいものを使いますが、市販の培養土でよく育ちます。

私は、赤玉土、鹿沼土、バーク堆肥を2:2:1程度に混ぜた用土に植えていますが、特に問題なく育っています。

置き場所

私も失敗したことがありますが、まだ気温が比較的高い時期に植え付けた場合、芽が出る前後に過湿にすると、球根が腐ってしまうことがあります。ですので、芽が出てくるまでは、雨のかからない涼しいところに置いて栽培する必要があります。

株間

5号鉢で3〜5球を標準にします。

植え替え

毎年、若しくは2年に1回は植え替えをします。

植え替えをするときは、芽が出る前に鉢から出して植え替えます。球根を少し詰めて植えている場合は、毎年植え替えた方がよい結果が得られます。

日常の管理

乾燥には比較的強いので、過湿にならないように育てることが肝要です。

冬の管理

冬は、室内の日当たりのよい窓辺に置きます。私は軒下に置いて栽培していますが、特に問題はありませんでしたので、温暖地では軒下や玄関先で大丈夫と思われます。

水やりは控えめにしますが、鉢土が乾いたら晴れた日の午前中に水やりをします。

ラケナリアの花

休眠期の管理

花後、葉が枯れたら休眠期に入りますので水やりを中止し、そのまま鉢ごと雨のかからない涼しいところで秋まで保管します。

休眠中は、水やりは一切しません。

ふやし方

増やす場合は、植え替えの際に分球したものを植え付けます。

また、タネを播くと、うまくいけば2年目には開花するようです。ウイルス病に罹った株の再生には、これしかありません。

肥料

芽が出てから緩効性の固形肥料を置肥します。後は、生育期間中に液肥を2週間に1回程度与えます。

病気・害虫

ウイルス病にかかることがあります。この場合は、処分するしかありません。

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