リシマキア

リシマキアの花
写真 'ミッドナイトサン'
撮影時期 2014.5.25
栽培状況 鉢植え

科名・属名

サクラソウ科
オカトラノオ属

園芸分類

多年草

別名

(特はありません)

原産地

アジア、ヨーロッパなど

用途

庭植え、鉢植え

花期

5月〜6月

【リシマキアについて】

リシマキアは、アジアやヨーロッパなどが原産のオカトラノオ属の多年草で、日本にも自生するオカトラノオがその仲間です。よく栽培されている種類は、這性のコンゲスティフォリア(L. congestiflora)や立性のプンクタータ(L. punctata)などです。

いずれも耐寒性は強いですが、耐暑性は種類によって異なり、プンクタータはやや弱く、コンゲスティフォリアは、もう少し耐暑性があります。温暖地で栽培する場合、やや短命な多年草と考えるべきかと思われます。

【栽培メモ】

コンゲスティフォリアの 'リッシー' や 'ミッドナイトサン' は比較的耐暑性があって育てやすかったです。

一方、プランターの苗をプランターに植えて育てたところ、花はまずまず咲きましたが短命に終わりました。また、アトロプルプレアをタネを播いて育てたところ、花を見ることはできましたが、耐暑性はやや弱いという印象でした。

【リシマキアの概要】

リシマキアの花

草丈

立性のものと、地を這うタイプがあります。詳しくは、【主な種類と品種】を参照してください。

多くは黄色花ですが、濃い紫色の花が咲く種類もあります。詳しくは、【主な種類と品種】を参照してください。

耐寒性・耐暑性

耐寒性 強い
耐暑性 比較的強い〜やや弱い

耐寒性はありますが、耐暑性が弱いものもあります。

(強い、比較的強い、やや弱い、弱い、の4区分。判断基準は、こちら)

栽培難易度

比較的やさしい

(やさしい、比較的やさしい、やや難しい、かなり難しい、の4区分)

学名

Lysimachia spp.

学名の説明

Lysimachia・・・・・マケドニア王の Lysimachos に由来します。

congestiflora・・・・・ congestus(集積した)+ flora(花)が語源です。

punctata・・・・・「細点のある」、「小点のある」

nummularia・・・・・「平円盤形の」

atropurpurea・・・・・ atro(暗い)+ purpurea(紫の)が語源です。

【主な種類と品種】

園芸店やホームセンターに出てくることは比較的少ないですが、種苗会社のカタログではよく見かけます。

コンゲスティフォリア
L. congestiflora

中国原産で、耐暑性が比較的強い種類で、温暖地でも容易に栽培できます。リシマキア・ブロクンベンスとも言います。'ミッドナイトサン' という品種は、小さいブロンズ色の葉が地面を這うように広がるのでグランドカバーとしても利用できます。黄色の花が一面に咲くのでこちらも楽しめます。
そのほか、‘リッシー’(写真:上から2枚目と3枚目)という品種が出ています。こちらもよく広がります。

プンクタータ
L. punctata

中部ヨーロッパ原産で、草丈は70p ほどですが、温暖地では、それほど大きくはなりません。分枝は少ないですが、夏にきれいな黄色の花が咲きます。耐暑性は弱く、温暖地では、日陰の涼しいところでないと夏越しが難しいと言えます。(写真:下から2枚目)

ヌンムラリア
L. nummularia

ヨーロッパ原産で、コンゲスティフォリアの品種と同様横に広がり、花径2pほどの黄色の花を株一杯に咲かせます。ただし、温暖地では花が咲きにくいようで、私の庭では咲いたことがありません。

アトロプルプレア
L. atropurpurea

バルカン半島原産で、草丈は30〜60pです。リシマキアにはめずらしい濃紫色の花が咲きます。タネが販売されていますので、タネから育てることができます。(写真:最下段)

【 育て方 】 −私はこう育てる−

栽培のポイント

※ 鉢やプランターで栽培している場合は、夏は半日陰の涼しいところに置いて育てます。

タネまき

リシマキアの花

プンクタータやアトロパープレアなどの種類は、タネが販売されていますのでタネから育てることができます。

発芽適温は20度ほどですので9月中旬〜10月上旬にまき、タネが見え隠れする程度に軽く覆土します。播いた後は、タネが細かいので霧吹きなどで吸水させます。

発芽後、本葉が3〜4枚になったら、ポットや小鉢に植え替えて苗を育てます。

植え付け

庭に植えても、鉢植えでも育てられます。横に広がる品種は、駄温鉢よりも浅底の丸型で、径の大きなプランターが適しています。

タネを播いて育てた場合は、ポットの底に根が回ったら庭やプランターなどに定植します。

庭に植える場合は、腐葉土(又はバーク堆肥)を1u当たり10Lほど入れ、化成肥料も入れて、庭土を深さ20〜30cmほど耕してから植えつけます。

苗を購入した場合は、鉢やポットに植わっていますので、そのまま庭に植えてもよいですし、購入した鉢が小さければ、一回り若しくは二回り大きい鉢に植え替えます。

鉢植えの用土

市販の草花用培養土もしくは赤玉土と腐葉土(又はバーク堆肥)を7対3程度に混ぜたものなどを使います。

リシマキアの花

植え場所・置き場所

日当たりは勿論、半日陰地でもよく育ちます。一般的に耐暑性がそれほど強くないので、鉢やプランターで栽培している場合は、夏は半日陰の涼しいところに置いて育てます。

庭植えも、水はけがよく、夏は半日陰になるようなところに植え付けます。

株間

30cmほどにします。横に広がるコンゲスティフォリアなどの品種は、もう少し広げて植えてもかまいません。

植え替え

2年に1回程度、3〜4月に株分けを兼ねて植え替えます。秋の10〜11月でも差し支えありません。

コンゲスティフォリアやムンムラリアは、1年もすると株が鉢やプランターいっぱいに広がりますので毎年植え替えます。

日常の管理

鉢やプランターに植えた場合は、夏場に乾燥させ過ぎないように注意します。地植えの場合も、夏場、晴天が続くときには十分に灌水してやります。

プンクタータやアトロプルプレアは、花後に切り戻しをしておきます。

冬の管理

耐寒性が強く戸外で冬を越しますので、霜除け等の必要はありません。鉢やプランターに植えている場合は、水やりは少なくします。

ふやし方

春に植え替えるときに、株分けをして増やすことができます。ヌンムラリアなどは、横に伸びた茎から根が出ますので、発根した部分を掘り取って別の鉢に植え替えます。

リシマキアの花

肥料

庭に植えている場合は、3月と花後に緩効性の化成肥料を与えます。

鉢やプランターは、植えつけ時に緩効性の肥料を与え、生育期に月に1回ほど置肥をするか液体肥料を10日に1度程度与えます。

病気・害虫

特にないようですが、夏の高温多湿で蒸れて枯れることがあります。

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